嘘と秘密と、クアラルンプール

嘘をつく女、秘密がいっぱいの女、クアラルンプールに住んでいます。

日本のオトコ。昔のオトコ。


春節で一時帰国していました。


日本のお友達は暖かいっていうけど、私には寒くてビックリ。


ダウンが手放せない。マフラーも。

手袋も。



今回の帰国では、実は約束をしていたの。



…昔のオトコと。





美味しい刺身食べたいだろ?

どこか和食予約しておこうか?


なんて言われたけど、そんな気分じゃなくて。(和食なら、他のメンズとってのは内緒です♡)


私が指定したのは、

川の側にある一軒のバー。


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KLにもたくさんバーはあるけど、

静かで、禁煙で、日本語の通じるお店って入ったこと無い。


バーテンさんも雰囲気イケメン、というか過剰でなく、でも気の利いた接客で、女性に人気のバー。

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彼を待つ間に飲んだカールスバーグもなんだか、今日は違うの。

美味しい。



久々に会うのに、いきなり、

ちょっと疲れてるのか?マリコ、そんなに海外は辛いのか?

俺が側にいれたら、そんな辛い思いはさせないのにな。


なんて言いながら、私の頭をぽんぽんっとなでてくる。


そんなこと言われたら、されたら、舞い上がってしまうじゃない。


距離をぐっと縮めてくる彼とは対照的に、私はうつむいてしまう。

目をジッと見れない。


今彼には誰か相手がいるのかもしれないし、私にだって…


そんな考えが一瞬頭をよぎる。


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バーの定番、ジントニック。


あまりお酒には詳しくないんだけど、ジンの種類が違うと香りからしてこんなにも違うのかと驚いちゃった。



お酒が弱くなってるって分かってるのに、美味しくて、飲んでしまう。



生のイチゴを使ったカクテルや、

大好きなラムのロンサカパをロックで。








、、、何で私たち、だめになっちゃったんだろうね。


、、、何で私、今マレーシアにいるんだろ。


、、、ねぇ、何で?



お酒を飲むと、楽しくて笑い上戸になるはずなのに、今日はどうしちゃったんだろ。


急にすごく切ない気分になってしまって、思ったことを口にしてしまう。


嫌な雰囲気にはしたくないのに。



あんなに饒舌だった彼が、

ジッとこっちを見て、私の手をギュッと握る。



もう帰りたくないな。

今夜家にも。そしてマレーシアにも。