嘘と秘密と、クアラルンプール

嘘をつく女、秘密がいっぱいの女、クアラルンプールに住んでいます。

海外在住の満たされなさ。インチキな自己承認とブログを書く理由も。

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海外在住…と言うと、羨ましいとか

さぞかし素敵な生活をしてる…

なんて思われるけど、決してそんなことはない。


私の住んでる、マレーシア。

アジア圏に住む人の多くは、

日系企業が多く進出しそれとともに働きに来ている人、そこそこの生活水準を安く保てると聞いて来た年金ぐらしの人、あとは起業してる人、ローカルと結婚した人など。だいたいそんな分類でしょうか。


こんな人たちが集まる日本人社会がやっぱりあった。

それがやっぱり一番キツイと思う。

いや、マレーシアというある程度発展した国だからか、それぐらいしかキツイところは見当たらない。



来る前から噂は聞いていたけど、

海外在住=そんな日本人社会でどっぷり暮らすことだと、本当に実感。



日本以上に日本。何十年くらい前の日本か?ってかんじ。    

ハッキリ物が言える人が羨ましい。

周りの視線や批判を気にしないぐらいに。


マウンティングって言葉も日本で流行ってるけど、こちらの方が本国以上かも。誰かと比べて、誰かを自分より劣らせて、なんとか自分の価値を保つ。インチキな自己承認。

だけど、自分で自分はごまかせない。


こうやってブログを書いている人はたくさんいて、でもその読み手の想像するような生活をしてるか?ってのは本当に疑わしい。物質的な豊かさで隠した精神的な満たされなさ。FacebookだってTwitterだってそうだろう。私のこのブログだって、そうだ。


例えば、

今日はこんなところにランチ行きましたって書き綴る主婦。

こんな素敵な家に住んでますって写真をあげる老夫婦。

そんなブログも忙しすぎて書けず、日本本社とローカルとの板挟み、ストレスのはけ口を探して家には帰れないサラリーマン。


もし、この人たちが、日本で満たされた生活をしていたら、そのインチキ自己承認をするのにはさらに労力がかかっていると思う。

自分をごまかしているのだから。


中には、真逆の人たちもいる。

日本にいた時は本当にモテなくて、肩身の狭い思いをしてたけど、海外に来てモテるようになった…なんていう若い世代もいる。日本にいた時はキャバクラなんて高くていけなかったけど、こちらは安いし毎日行けるという中年男性も多い。いやいや、俺はプロなんて無理だ、最近入った現地採用の女の子、安月給らしいからご飯ぐらい誘えば来るだろ?っていうおじ様も。それも全てインチキ自己承認じゃないかな。


でも、どうなる?今日本に帰ったらどうなる?と畳み掛けたい私は、そう満たされてない側の人間だ。日本で物質的にもある程度精神的にも満たされていた側の。人に言われたことをダイレクトに受け取って傷つくから、他者と関わることを拒み続けてる、弱虫でもある。




どうであれ、イスラム国だけど、

お酒は手に入るし、

お金を出せば日本並みのものは手に入る。なんとか物質的な幸せでごまかして、毎日をやり過ごしている。


海外生活、いやクアラルンプール生活、そう思うほど甘くはない。

むしろ、かなり苦い。


だから、私、今夜もブログを書くんでしょう。なんとか自分で自分を保つため。インチキな自己承認でごまかすために。